テーマ56 ファブリー病と治療薬

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細胞内ライソゾームで機能する加水分解酵素の一つであるα-ガラクトシダーゼ(α-Gal)の遺伝子変異により、酵素活性の低下を来たし、その基質であるグロボトリアオシルセラミド(GL-3)がおもに蓄積して全身組織に障害を引き起こします。特に血管内皮細胞、平滑筋細胞、汗腺、腎臓、心筋、自律神経節、角膜などで病変を呈します。
典型的なファブリー病の発症率は、欧米人で40000人に1人と推定されていたが、左室肥大や心筋症の中での心ファブリー病の頻度は3〜4%とされ、透析患者のスクリーニングでは約1%、台湾での新生児スクリーニングでは約1300人に1人という報告もあり、ファブリー病全体の実際の頻度は10000人に1人くらいではないかとも言われている。多くが、学童期までに発症します。
典型的なファブリー病では、幼児期以降もしくは学童期から生じる手足の痛み(四肢末端痛)や汗をかきにくいこと(低汗症や無汗症)、それによる体温の上昇を認めます。その後、蛋白尿や被角血管腫、20代になると角膜混濁、腎障害、脳血管障害、心肥大を認めるようになります。この他、難聴、下痢などの消化器症状、精神症状を認めます。
テーマ56 ファブリー病と治療薬 単元1
・ファブリー病とは何か
・ファブラザイム(アガルシダーゼ)
・ガラフォルド(ミガーラスタット)
出展・参照資料
・ファブリー病 国立成育医療センター
・小児期に発症多い遺伝性疾患―ファブリー病
経口薬登場で選択肢が拡大 東京慈恵会医科大学総合医科学研究センター 大橋十也センター長(小児科教授兼任)
・ファブリー病 順天堂大学 腎・高血圧内科
・新薬情報オンライン
・インタビューフォーム
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